【BLS(Basic Life Support)】
BLS(Basic Life Support)
➡️心停止または呼吸停止に対する一次救命処置
身のまわりで誰かが突然倒れ、
心停止などの危機的状況に陥った場合
救命処置は一刻を争います。
そこに居合わせた一般の人たちが協力し、
救急隊が来るまでに適切な救命処置を行うことが、尊い人命を救うための第一歩になります。
BLSでは専門的な器具や薬品など
を使用する必要がないため、
正しい知識と適切な処置の仕方さえ
知っていれば誰でも行うことができます。
○BLSの手順
1.周囲の安全確認
救助者の安全確認を最優先にし、
二次災害を防ぐため周囲の安全確認を行う。
2.出血の確認
救助者に触れる際、出血が見られると
感染の恐れがあるため、
救助者はもちろん、自分にも出血がないか確認を行う。
3.意識の確認
救助者の両肩*を叩きながら
「大丈夫ですか?」「聞こえますか?」
と意識の確認を行う。
この際、救助者を強く揺さぶるような事は避ける
(特に頭部・頸部)
※両手で両肩を抑える理由は、
救助者がふと意識を戻し、急に起き上がった際に
自分と救助者の衝突を防ぐため
である。
4.緊急通報とAED要求
意識の確認を行い、反応がなかった場合
大声で周囲に助けを求めます。
救助者の周囲に協力者を集め、その協力者に
“119番通報”と“AED”の手配
を要求します。その際、協力者には
“救助者は意識がなく、救命処置が必要である”
と言うことを伝える。
また、119番通報の指示をする際
「イチ,イチ,キュウ」と伝えることで
他の緊急通報用電話番号との間違いを防ぐ事ができる。
学校や駅、交番、市役所、スーパー、スポーツジムなど、公共施設に設置してあるため、
協力者がAEDの配置場所を知らない場合は伝える。
※必ず設置してあるとは限らないため、どこにAEDが設置されているか事前に知っておくと良い。
報告例)
「そこのあなた(協力者を指して)。この人は意識がありません。至急、イチ・イチ・キュウに連絡し、救急隊を呼んできて下さい。」
「そこのあなた。AEDは知っていますか?すぐに持ってきて下さい。」
5.呼吸の確認
通常の呼吸が確認された場合は
回復体位(横向き)にさせ救急車を待つ。
呼吸がない、もしくは正常な呼吸ではない場合は
すぐにCPRを行う。
呼吸の確認では、
気道確保(頭部後屈顎先挙上法)
を行う。
1.頭側の手で傷病者の額を押さえながら、
もう一方の手の指先を顎の先端(骨のある硬い部分)にあてる。
2.顎の下の軟らかい部分を指で圧迫しないよう注意しながら、顎先を持ち上げ、顔がのけぞるような姿勢にする。
※顎下の軟らかい部分を圧迫すると気道を狭窄してしまう恐れがある。
6.CPR(心肺蘇生法)
胸骨圧迫から開始し、人工呼吸を行う。
人工呼吸が出来ない場合(救助者が嘔吐しているなど)は胸骨圧迫のみでも可能。
回数の割合は
胸骨圧迫:人工呼吸 = 30 : 2
○胸骨圧迫(心臓マッサージ)
手を置く位置は
乳頭と乳頭を結ぶ線の中心(胸骨部)
1分間に100〜120回の速度で
成人で、5cm程度
小児・乳児で、胸郭の厚さの1/3以上
の深さまで圧迫する。
〜Point〜
※圧迫から戻す際、胸骨をしっかりと100%元の位置まで戻す
※手は胸の位置から離さないようにする(圧迫位置がずれるのを防ぐため)
※圧迫の際、腕は地面と垂直となるようにする。
○人工呼吸
気道確保(5.呼吸の確認参照)をし、人工呼吸を行う。
感染予防のため、ポケットマスク、バッグマスクがあれば使用する。
〜Point〜
※吹き込む量は通常呼吸量程度にする。(強く吹き込むと胃液逆流の恐れがあるため)
※吹き込みの際しっかりと救助者の口を覆い、空気漏れがないようにする。空気が入っているか胸部を確認する。
※空気が上手く入らず、失敗してしまった場合でも人工呼吸は2回までとし、すぐに胸骨圧迫へと移る。
7.AED(自動体外式除細動器)の使用
AEDは一般の人でも簡単に使えるよう、操作が自動化されている。
電気ショックの必要性はAEDが自動で行うため、音声ガイダンスに従う。
〜AEDの使用方法〜
①電源を入れる
②電極パッドを対象者に貼ってからコードを繋げる
③音声指示に従い、ボタンを押して電気ショック
詳しくはコチラ↓をご覧下さい。
https://www.aed-life.com/information/use/